
戦争でも教会の論戦でも変わらないとイーサ先生。
初陣を勝利で飾って帰国したユーリだが、隣国キルヒナ王国はクラ人の“十字軍”によって滅びた。シヤルタ王国にもう後が無いのだ。唯一の好材料は、新大陸発見に送り出していたハロルの帰還。この世界の既知の地図が元の地球と酷似していたことから、この世界にもアメリカ大陸に相当する土地が存在すると信じたユーリの価値だ。だが、このことは実家にも王家にも、キャロルにすら話せない。それは既存の秩序をひっくり返す発見になるからだ。
この新大陸発見による利益で生存のための計画をユーリは静かに進めていくのだが、事態は予想もつかない展開を迎える……。
異世界転生者が現代知識でぶいぶい言わせる話ではありますし、初陣は勝ったし、キャロルとも結ばれ(逢い引きしまくり)、新大陸発見の利権も手に入って普通なら大団円のところですが、シャン人を人間と見なさず魔物として駆逐しようとするクラ人は、十字軍の旗を掲げて戦火を拡大していきます。いろいろキャッキャウフフなエピソード満載の日常編のふりをして、全然甘くありません。
その状態をなんとかできるかというと、まだそこまで主人公には力がないし、クラ人の諸勢力がまだ同族同士の権力争いとか派閥抗争にかまけてゲーム感覚なのが致命的です。
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