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Channel: 付け焼き刃の覚え書き
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「TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す10」 Schuld

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「難しい事は考えず、やりたいようになさって下さいな。私はいつだって貴女の背中についていますから」
 臥所でエーリヒに囁くマルギット。

 造成魔術師として巡検していたミカがマルスハイムにやってきた。この街の魔導院出張所に派遣されてきたのだ。そのミカと同じ隊商でエーリヒを婿にしたいと馬肢人のディードリヒもやってきた。
 親友のミカの来訪になにもないマルスハイムを案内して廻るエーリヒだったが、そんなときに組合から軍の物資輸送馬車の警護依頼が剣友会に舞い込んだ。西方貴族に皇帝陛下が記念品を配るということで、魔導院が用意した走行馬車を中核に何十台もが列を連ねる大規模輸送だ。
 西方の政情不安な折にわざわざ行うことではないと、胡散臭さに剣友会の命運を賭けて全力であたることを覚悟したエーリヒ。彼はシティーアドベンチャーもシャドウランも好きだったけど、今はそういうものを求めているわけじゃないのだ……。

 世界はまるでTRPGの卓のようだ。それなら今の状況はクソ卓だという『ヘンダーソン氏の福音を』も10巻。魔導師の弟子としててんてこまいのエリザの日常から始まり、締めのヘンダーソン・スケール2.0は帝国や土豪のやり方に腹を立てたエーリヒがアグリッピナ師にチクった場合の後始末からの超展開です。このルートでも良かった気がしますよ。
 分厚いけれど一気読み。これで感覚的には長めのシナリオ1本分です。

【TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す10 ~ヘンダーソン氏の福音を~】【Schuld】【ランサネ】【オーバーラップ文庫】【WEB発データマンチ冒険譚】【小説家になろう】

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