
シベリア共和国の使者、コサックのパウローの言葉。
その理性だけで判断するにしても、敵味方をシロクロに分けたがるシベリアや中共と、互いの妥協点を探して歩み寄ろうとする灰色のアラタの間に齟齬が生じていくことになります。
『マージナル・オペレーション改』 芝村裕吏

だから、ちょっとくらいねじ曲げてもと魔法使いマリィ。
魔法少女とドM刑事にドS上司が絡みつつ、殺人事件を解決していく叙述ミステリ短編集。八王子署の変態刑事の自宅には自称1017歳の魔法少女マリィが家政婦として住み込んでいた。マリィの怪しげな魔法なら犯人を一発で見つけられるが、それでは逮捕できないのだ……。
『魔法使いと刑事たちの夏』 東川篤哉

そしてその若者もやがて老いて老害へと転じると朝倉義景。そのように世の中は動いてきたのだ。
対浅井連合による侵略は、内通者の存在もあって浅井長政を窮地に追い込む。だが、突然の織田の軍勢の介入によって窮地を脱し、長政は逆に周辺国連合を打破することに成功したのだが……。
獣や野鳥の代わりに怪獣が跋扈し、妖怪と呼ばれる存在が被差別民として社会に生きている、パラレルワールドの戦国時代に転移しいしまった深井長政の冒険譚。戦国ファンタジーの皮を被ったR18。
『信長の妹が俺の嫁』 井の中の井守

無償で施されるのがあたりまえになると、感謝が権利に変わって不満が出るとアリサは指摘した。
『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』 愛七ひろ

だから、中高年世代と若者のどちらを優先すべきかは明白なのだ。
最小限度の犠牲として戦友を切り捨てることでヒルトリア共産党を手中に収めたダーヴィドとトルバカイン議長。これで時間を稼いだ2人は、20年先30年先のソフトランディングを目指して、穏健な野党勢力を育てながら機構改革を進め、西側との関係改善を進めながら、危機的状況に陥っていた祖国ヒルトリアを救うべく動き出す。
『約束の国』 カルロ・ゼン

松田には他人の不幸が自分のそれを上回るとは思えなかった。だから、彼に泣き落としは通じない。
人間不信の元社畜による人生やり直しは、徹底的な人間不信が基本。なので、彼は悲しいくらいに騙されないのです。
『アラフォー社畜のゴーレムマスター』 高見梁川