「元おっさんの幼馴染育成計画」 みずがめ
40過ぎの独身貴族と言えば聞こえは良いが、高木俊成は女性とまともなおつきあいをすることなくこの年まで来てしまった。恥ずかしがらずに恋愛をしておけばよかったと後悔したこともなかったではないが、気がつけば生まれたばかりの時代まで逆行転生してしまっていた。理由はわからないけれど人生をやり直せるのならば、今度は人並みの幸せを手に入れてみせよう。女性に興味がないフリをしてきた学生時代なんかもうご免だ。...
View Article「不死身の戦艦」 編:J・J・アダムス
広大無比の銀河に版図を広げた星間国家というコンセプトによる、短編SF傑作選。正確には「星間国家が存在する時代の物語」程度のくくりなので、姿をはっきり見たこともない敵との宇宙戦争の果ての逃亡劇とか、星間戦争後の死体回収の話とか、いつ来るか分からない謎の存在を待って合流予定ポイントに集結したさまざまな文明や生物による外交艦隊の何百年と経過した時点での光景とかバリエーションは豊富です。...
View Article「人生で一番時給が高かったバイトの話」 とみながけい
まだ最低賃金が400円台の1980年代の日本で、バイト先が倒産して日々の生活費にも困った専門学校生が見つけたのは、新宿歌舞伎町の喫茶店のウェイター仕事。体格の良さが条件だけれど、時給がなんと1800円の日払い。交通費は1日1万円出るし、大入り袋も頻繁に出るし、とにかく金払いがいいのだけれど、喫茶店とは表の顔。気を抜けば客に刺されかねないヤクザの裏カジノだった……。...
View Article「偽マフティーとなってしまった。」 連邦士官
気がついたら「閃光のハサウェイ」の世界にいた。しかも、このままだと偽マフティーとしてハイジャックに参加したあげく、本編開始15分でハサウェイに殺される運命が待っている。...
View Article「理想の聖女? 残念、偽聖女でした!」 壁首領大公
「完璧に何かを演じきった者がいるならば、それは果たして偽物なのだろうか?」 このテーマだとハインラインの『ダブルスター』が名作。 不動のニートことwebライターの不動新人は、明け方近くまでゲームをやった果てにばったりと倒れるように就寝。目が覚めたら見知らぬお城の中にいた。 どうやらプレイしていたギャルゲーの『永遠の散花~Fiore caduto...
View Article「異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい」 五木友人
転生しては異世界を救ってきた主人公、逆神六駆。異世界の国々を救う使命を背負って転生を繰り返していたが、さすがに6度目ともなると心が折れる。元の世界に戻って17歳の肉体に戻ったけれど、心はもうすっかり46歳。のんびり老後を過ごそうにも代々貯えて来た財産は、父親と祖父が食いつぶしていた。...
View Article★「自宅の近所にダンジョンが出現しました」モノ
「悪役令嬢」とか「不遇職/スキル」とか「ざまぁ展開」ほどは意識されていないのだけれど、少しずつ増えている、現代にダンジョンが出現した世界での物語では「自宅の近所にダンジョンが出現しました」というがけっこう多いのですね。...
View Article「壺の上で踊る」 海老
侯爵令嬢リリー・ミール・サリヴァンは、父親が食客として迎え入れた剣士カリ=ラの技に幼くして魅入られた。そして、淑女として歩むべきはずの道先を外れ、彼女は地獄めいた戦いの道を進むこととなる。 人を殺す剣あり、活かす剣あり。けれど、殺す気で打つというのは、普段からできるものではない。だから彼女も師に倣い、自らを自己暗示で死の淵に追い込むために、壺の上で踊る。...
View Article「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」 監督:高橋敦史
「ゴジラは特異点そのものだから……ということで逃げましょう」 ゴジラだけなぜ単体なのかという理由について。 2030年、なにか音楽に聞こえる謎の音声電波が受信され始めたのと時を同じくして、世界各地で既存の生態系より逸脱した巨大生物が出現するようになった。最初に千葉県逃尾市で確認された翼竜のような巨大生物は、現地に残る錦絵の記述に則ってラドンと呼ばれるようになる。...
View Article「本好きの下克上27」 香月美夜
「其方には常識外で規格外の兄弟を持つ苦労や挫折などわからぬであろう?」 ヴィルフリートの言葉はシャルロッテやメルヒオールら妹弟も納得しているが、ローゼマインだけは承服しかねる。 いろいろ評価だだ下がりのヴィルフリートですが、それも仕方のないことなのです。...
View Article「淡海乃海 水面が揺れる時 十一」 イスラーフィール
「武家は厳しいのう」 伯父、飛鳥井権大納言はつぶやくが、確かに武家は厳しいのだ、恐ろしいのだ。殺さなければ殺される、負ければ味方が大勢死ぬ。だから負けないよう、殺されないように死力を尽くすし、何万人殺そうと後悔はしないのだと朽木基綱は思う。 公方は征夷大将軍の地位にしがみつくが、そんなものは既に時代遅れの遺物なのだ。...
View Article「シャングリラ・フロンティア エキスパンションパス5」 硬梨菜
『何やったって死ぬときは死ぬ。クトゥルフ神話では特に』 讃楽羽たちは謎の施設で出会った待里純を助け、怪物たちの襲撃を逃れつつ脱出口を探すのだが……。 AIがマスターを務めるクトゥルフ神話RPGの後編。クトゥルフ神話はクトゥルフ神話なので、SAN値をすり減らしながら異形のバケモノたちと戦いますが、やっぱりなんかある、SAN値が下がると分かっていてもダイスロールしなくてはいけないのです。...
View Article「女皇の帝国」 吉田親司
1941年冬、ソ連軍の奇襲によって皇国は陥落した。北海道のみならず、内通者による帝都襲来までは想定外だったのだ。 欧州を親善訪問中であった内親王『桃園宮那子様』は、ソ連の包囲網を抜け、犠牲を払いながらもトルコから御召艦の重巡〈銀河〉で黒海を抜け、スエズ運河を経由してハワイ停泊中の連合艦隊との合流を目指す……。...
View Article★パンデミック小説
パンデミックとは伝染病の世界的大流行のこと。人類を滅亡に導き、文明を崩壊させんとするパンデミックをテーマにした小説は、この新型コロナウィルス(COVID-19)が蔓延する中で読むのはなかなか辛いものがありますが、それゆえに作品から受けとれるものもまた多くなっているんじゃないかなと思います。 『復活の日』 小松左京...
View Article「グラノーラの匙」 2丁目の広告代理店
直前までやっていた恋愛ゲームの悪役令嬢に転生したのだが、その悪役令嬢は終盤に敵国の戦争犯罪人として断罪・婚約破棄されるのみでwikiのキャラクター解説にも数行しか記述がない。攻略キャラが100人というゲームの脇役の脇役で立ち位置も掴めないし、何が地雷かも分からない。手探りで公務員の娘として成長していくのだが、そこは異世界なのに鉄道も飛行機もあり、ギルドは既に解体済みだった……。...
View Article「勇者になれなかった三馬鹿トリオは、今日も男飯を拵える。」 くろぬか
「私を買ったご主人様達は異常です」 とある奴隷の述懐。 魔獣とは瘴気を溜めた動物が変異したものだ。狩らなければいけないが、その肉を食べれば瘴気によって魔人化すると言われ、誰も食べる者はいない。これまでは。...
View Article「モブ同然の悪役令嬢に転生したので男装して主人公に攻略されることにしました」 岡崎マサムネ
「今日び、どこの騎士も壁くらい登れますよ」 エリザベスにとって王城に潜入して壁を昇るくらいは当たり前のこと。3階くらいまでは何も使わず上り下りできるものなのだ。 公爵令嬢エリザベス・バートンは、ある日突然前世の記憶を取り戻し、自分が乙女ゲーム「Royal...
View Article「気づいたら、豪傑系悪役令嬢になっていた SE」 8D
気づいたら乙女ゲームのライバル令嬢の1人、クロエ・ビッテンフェルトになっていた。しかし、クロエは豪傑系悪役令嬢と呼ばれ、このままゲームが始まれば隣国の軍勢を前に1人立ちはだかって弁慶の大往生という壮絶な死が待っているのだ……。...
View Article