Quantcast
Channel: 付け焼き刃の覚え書き
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3189

「新戦艦〈大和〉 死闘編」 林譲治

$
0
0
 タイトルに反して戦艦大和の活躍ではなく、システム設計、組織論で話が動く新戦艦シリーズの2冊目。

 真珠湾攻撃は成功した。
 しかし、第三次攻撃の合間に反撃を受け、空母〈赤城〉は沈没した。本来だったら回避できていたかもしれないが、〈赤城〉の電探が故障しており、それに気づいていた他艦が何の対応もしていなかったからだ。
 指揮官の責任は問われず、うやむやの内に処理されてしまうが、艦隊内での意思疎通すら縦割りで阻害されてしまう現状に……。

 アメリカは民間機に重機関銃を搭載したり、民間旅客機に爆弾をくくりつけたりしての蜂の一刺しが、いかにもアメリカ。一方、日本は上の方は責任問題をうやむやにして流そうとするのも日本的だし、それはそれとして真ん中あたりで真面目に感想戦で反省を活かそうと少しずつ動き出すあたりはいかにもQCサークル活動。

【新戦艦〈大和〉 死闘編】【林譲治】【鈴木雅久】【ミューノベル】【毎日新聞出版】【電探】【通商破壊戦】【インド洋作戦】【セイロン島沖海戦】

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3189

Trending Articles