魔物の大発生で両親を失い、孤児院で院長に虐げられながら飢え死に寸前で生きていた少女アーリシアは、ついに孤児院から逃げ出すことを決意したが、逃亡先の街角で見知らぬ女に襲われた。彼女の身体を奪って自分のものとし、『剣と魔法の世界の乙女ゲーム』のヒロインに成り代わろうというのだ……という女の記憶を、返り討ちにした彼女の記憶から読み取ったアーリシアは、そんな「乙女ゲーム」などというものに関わるのはごめんと逃げ出した。ついでに自分を売り飛ばそうとしていた院長である老婆を刺し殺し、彼女は闇の中へ消えていった……。ヒロインが最初の１章１節で２人殺したところから始まる逃走劇。当然、彼女はあれこれ周囲の思惑に翻弄されながらも、
最強の暗殺者へと成長していくことになります。
乙女ゲーム転生だけれど、ヒロインが転生者でもなんでもなくて、むしろ「ゲーム」に関わるまいと人を殺して回る異色作。今回は、彼女が信じても良いと思える相手に出会うまで。
「ただの孤児で、ただの冒険者で、ただのアリアだ」
書き下ろし番外編は、アリアとエレーナそれぞれの物語が２編。
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