「月曜日のたわわ(1) 」 比村奇石
Twitterで毎週月曜日にアップされていたイラストが同人誌にまとまり、その同人誌のエピソードをベースに週刊誌連載が始まり、それがまとまったもの。 通常版とプレミア特装版があって、プレミアムKC版はわざわざ同人誌と同じサイズと装丁で、同人誌と同じく青インクで刷りあげた商業同人誌という矛盾した存在。 同人心を忘れない商業作品は好きだよ。 【月曜日のたわわ(1)...
View Article「辺境下級貴族の逆転ライフ」 漂月
「あんたの身なりや言葉遣いはだいぶ変だが、腹の底もだいぶ変かね?」 ベルゲン騎馬傭兵団長のノイエ評。 「私は男だからね? 魔女の秘術を使う為にこんな格好してるし、育ちが悪いから女言葉しか使えないだけで、中身は凄く健全な男だからね?」 ノイエはリン王女に念押しする。 ノイエは辺境貴族の長男だが継承権はない。庶子だからだ。...
View Article「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」
「恋ってね……人を傷つけることの方が圧倒的に多いんだヨ?」 久瀬政近の友人、清宮光瑠は闇落ちしてしまった。中性的な美少年だが、だからといって恋が順調とはいかないのだ。 隣の席の銀髪美少女、アーリャさんはいつも久瀬政近に厳しく当たる。 そんな彼女が時折、こちらをバカにするように、呆れたように何か呟くのだが、それはロシア語だ。 「И наменятоже обрати внимание」...
View Article「マーダーボット・ダイアリー(下)」 マーサ・ウェルズ
「人間になりたいと思うなんて、そんなばかげた話はありません」 自らの行動を縛る統制モジュールをハッキングし、会社からも逃れて自由の身となった“弊機”は、強化人間を装いながら宇宙の各地に旅をする。それは、自らが犯したとされる大量殺人事件の真相を求めるためだ。...
View Article「厳しい女上司が高校生に戻ったら俺にデレデレする理由2」 徳山銀次郎
「では、あとはお若い二人でごゆっくり」 結局、会社員から高校時代にタイムリープしてしまった下野七哉と、その女上司、上條透花だが、互いに「課長」「七哉くん」と呼び合う関係に落ち着いて進展を見せない。そんな状態で夏休み突入。...
View Article「戦国小町苦労譚14」 夾竹桃
「馬鹿は正論じゃ動かない」 静子の姉の持論。実力行使あるのみと。 信長の第二次東国征伐は、予定通り着々と勝利を積み上げていく。佐渡島の足満も本間氏を情け容赦なく蹂躙してこれを平定している。これも静子による兵站の確保と、真田昌幸率いる間者組織の諜報活動の賜だ。...
View Article「紅一点論」 斎藤美奈子
「男の中に女がひとり」は、テレビやアニメで非常に見慣れた光景であるけれど、そうした構図を「女の子が座れる席はひとつしかない」という社会の仕組みを教えるものだと看破するところから始めて、男子向けの物語を「科学立国の軍事大国=男の子の国」、女子向けの物語を「恋愛立国のおとぎの国=女の子の国」と定義づけたものを基軸にして、さまざまな物語の構成や登場人物の役割を分析していく、ヒロイン論にして現代社会論。...
View Article「無職転生~異世界行ったら本気だす」 監督・シリーズ構成:岡本学
彼は引きこもりだった。34歳で無職で童貞で、親の葬式にも出ないで自室でエロ動画だがエロ画像をあさっていて、喪服の兄妹たちに家から追い出された。彼はこうして住所不定となり、見ず知らずの他人を助けようとしてトラックに轢かれて死んでしまう。 だが、気がつくとそして彼は見知らぬ剣と魔法の異世界で、物言えぬ赤ん坊として転生し、元冒険者の夫婦からルーデウスと名付けられるのだが……。...
View Article「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた9」 門司柿家
「現実は他人から否応なしに押し付けられるものじゃない。理想を持つ者が作り上げるものだと俺は思う。理想を捨て去った人間が語る現実こそが幻だ」 ベルグリフはそう言い放った。 ベルグリフはかつての仲間の最後の一人、サティを探す旅の果てに帝都へとたどり着いた。だが、その手がかりを追ううちに、皇太子ベンジャミンが偽物であることに気がついた……。...
View Article「シャバの『普通』は難しい05」 中村颯希
「物語を想像するにあたって、意識していたコツがあるのよ。必ず、ハッピーエンドに持っていくの」 終わりよければすべてよし、途中が間違っていても最後が合っていればそれでいいとハイデマリー。まったくシャバの恋物語は難しい。 メイドとして王城に職場復帰したエルマは、ルーデン王フェリクスに自身の王妃選考会にアテ馬として参加することを命じられてしまう。...
View Article「蒸気と錬金」花田一三六
「神話は何かと云えば、人間には捉えきれない森羅万象を表現したものがほとんどです。人の意の儘にならないものに似姿を与え、伝えてきたものの末裔。それが妖精」 アヴァロンのレディ・モリガンの神話論。 ロンドン在住の売れないSF(空想蒸気錬金学小説)作家の「私」は食い詰めた挙げ句に、借金を頼み込んだ編集者から理法と恩寵の島アヴァロンへの取材旅行を提案される。...
View Article「槍使いと、黒猫。14」 健康
ペルネーテにシュウヤが構えた大邸宅には、彼が〈筆頭従者長〉や〈従者長〉として眷属化した恋人やら部下やらが集結。さらには冒険者奴隷たちの宿舎も用意され、拠点として動き始め、かねてよりの懸案だった、邪神の使徒パクスとの対決についてもケリをつけた。 そんな中、再会したミスティ・ギュスターブ、魔導人形を扱う女魔法使いもシュウヤの家族に加わる。すべてを承知してのことだ……。...
View Article「スーパーカブ7」 トネ・コーケン
『人間は暇になると色々なものを溜め込みがちになる。それは家具やコレクションだけでなく人間関係も同じかも知れない』 大学生になった小熊は、山の中にある公営住宅崩れの賃貸住居に手をかけリフォームしながら新しい性活に馴染もうとしていたが、いきなり後ろから追突されてスーパーカブを全損させてしまう……。...
View Article「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた10」 門司柿家
「……これは祝い酒です。ヤケ酒ではありません」 異空間に囚われたアンジェリンとサティを救いだしたベルグリフと仲間たちは、皆でベルグリフとアンジェリンの故郷トルネラへと帰郷した。 帰ってきたベルグリフに村人たちは口を揃えて云う。「嫁を探す旅だったのか」と。 まだ事件は完全に解決はしていないけれど、表紙イラストで見たとおりの回。...
View Article「Artworks of legends」 レジェンドノベルス
口絵・挿絵を入れない代わりに表紙イラストには巧いイラストをがっちり配置している、講談社レジェンドノベルスの2018年10月の創刊から2020年11月までの2年ちょいに刊行された84冊の表紙イラストすべてを収録した1冊。応募者全員プレゼント企画です。...
View Article「俺は星間国家の悪徳領主!3」 三嶋与夢
リアムが領地経営を始めて50年。そろそろ幼年学校に入学する時期が近づいていた。貴族の子弟はここで全寮制の6年間を過ごさねばならないのだ。 そこでリアムは金髪縦ロールという髪型の公爵令嬢ロゼッタと出会う。...
View Article「薬屋のひとりごと11」 日向夏
「民衆は不満が大きくなれば、為政者に対して声高になるからな。後になって、実は気にくわなかったと文句を言う」 李白はそんなものだという。 ひとまず蝗害は過ぎ去った。あらかじめの対策で最悪の事態は免れたが、それでも傷跡は深く、また第二波、第三波の到来にも備えなくてはならない。...
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