「あんたの身なりや言葉遣いはだいぶ変だが、腹の底もだいぶ変かね？」ベルゲン騎馬傭兵団長のノイエ評。
「私は男だからね？ 魔女の秘術を使う為にこんな格好してるし、育ちが悪いから女言葉しか使えないだけで、中身は凄く健全な男だからね？」
ノイエはリン王女に念押しする。
ノイエは辺境貴族の長男だが継承権はない。庶子だからだ。
しかし、跡継ぎのはずの弟もその妹もノイエに懐き、むしろ彼を支えて働きたいと主張してやまない。父親も彼に信頼を寄せていて、内政もそのほとんど任せている。
そんなノイエは男なのに、なぜか髪の長い女言葉のオネエだ。それは彼が転生者で、基本言語が日本語。言葉を母親から習ったために、今さら文法が複雑なこの世界の言葉をもう１つ覚えるのが面倒だからなのだ。
そして、彼が母親から習ったものがもう１つ。彼の母親は実は魔女で、彼も実は幾つか魔法を使うことが出来たし、自分に害意のある者はレーダーでサーチするように見えるのだ……。
文武両道のオネエ言葉の主人公が、同じく庶子のリン王女を助けてゲスな王侯貴族と戦ううちに、このまま国盗りしちゃった方が簡単でない？と気づいちゃう話。書籍化にあたって、改題されたのは残念。そんなにどこにでもあるような長いタイトルの方が、個性的でシンプルなタイトルより売れるというデータがあるのかねえ？
とりあえず、お風呂は毎日、日本流。
【辺境下級貴族の逆転ライフ】【可愛い弟妹が大事な兄なので、あらゆる邪魔ものは魔女から授かった力と現代知識で排除します】【漂月】【保志あかり】【カドカワBOOKS】【超爽快逆転劇】【オネエ軍師 ～庶子たちの戦争～】【小説家になろう】【お兄ちゃん自慢】【傭兵】