
わがままで、ころころルール変更やシステム更新かけるけど、その適用には厳格なのだ。
神が創りし迷宮には現代日本から召喚された異邦人と孤児の義務として招集された現地人が挑まされているが、システム的に現地人は異邦人に狩られて経験値の足しにされたりアイテム供給源扱いされていたりする。しかし、そうして殺された現地人はそのまま迷宮人として蘇り、今度は復活しても死なないで経験を積んで成長する異邦人の敵となる。
上層に行くに従って、迷宮人が攻略の大きな障害となっていくのだが、狩人らしく地道に着実に慎重に攻略していく狩人のシュンと双子の少女ユアとユナにとっては異邦人やモンスターと同じくらい邪魔な相手であると同時に、異邦人相手と同じくらいには話のできる敵だった……。
昔、PC88でアクションRPGをプレイしていたとき、ラスボスをはめて動けなくして攻撃もできなくしたのだけれど、こちらの攻撃も1度に1ポイントしか削れず(どこかでアイテム取り忘れた)、何万ポイントもある敵の体力をちまちま何日かかけて削って倒した記憶がありますが、そんなことを彷彿とさせる2巻です。身の丈に合わない敵キャラと何度も遭遇し、そのたびに生き残って勝ち進むシュンたちですが、1回の戦闘が「今度は1カ月で終わるといいなー」という展開に。どちらが死ぬか生きるか根比べの狩りが繰り広げられます。
そんな強敵レアモンスターを頻繁に相手とし、希少アイテムも次々に確保して、ルールを掌の上で弄ぶ神も制御不能なパーティーとなっていきます(もっと上に行けばもっと強い敵はいるけれど)が、今回は合体技も登場。双子の秘密も明らかに。そして今回は、神様主催の迷宮戦も始まります。
コミュ障気味だけれど一度仲間認定してしまえば意外と面倒見の良いシュンですが、作品紹介には「狩人らしく慎重に攻略していただけなのに」とか書いてあるものの、帯には「狩人による超絶廃プレイ」とあることからご想像通り。シュンは転生者ではないし、この攻略も当事者にとっては命懸けの戦いですが、こういうところで頭角を現してトップに立つのは、やっぱり廃プレイヤーなんですよ。
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