
現実には簡単に割り切れないことがあるのに、なんだかのと考えてしまうのは、男が暇な凝り性が多いからだと推定体重80キロの彼女。
初めてヤマトと会ったとき、進はひとつだけ嘘をついた。
それは少年なりの、せいいっぱいのプライドだった……。
元ヤンで前職ホストの主人公と、その息子との交流を描いた『ワーキング・ホリデー』『ウインター・ホリデー』の、坂木司のホリデー・シリーズ3冊目は外伝短編集。主人公の周囲の人々それぞれの視点からの物語で、親から放任されて金だけ与えられていた寂しがり屋の少女の転落人生とか、そんな少女を道連れにしてやろうとした男とか、さえない奴だけれどそんな少女を大事にしている男とかの姿が描かれますが、最初と最後はよく拾いものをするオカマの話できゅっとまとまった作品集となってます。
本編の続きも、もう少し先まで読みたいなあ。
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